フリーターと化して今やっと自分が底辺にいる事を知る。その17

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「ちょっとお茶しようか」

 

幕内と軽鉄屋さん、そしてボード屋さんと一緒に百貨店の外の喫煙所へ向かった。

 

外は雪が少し積もっていて、床が所々凍っていた。

 

東京は雪が積もるんだ。。

 

寒いのは財布の中身だけじゃない

 

僕は22年間、大阪でずっと暮らしてきて雪が積もる経験なんて本当に数える程しかなかった。

 

それがここ東京では住んで2年目から遭遇した。

 

2014年の初め頃、中板橋のアパートで住んでる時に関東地方が記録的な大雪に見舞われたかなんかで家の扉を開けたら一面雪景色!なんてことがあった。

 

彼女は踝(くるぶし)まですっぽり沈んでしまうくらいの積雪を見て、子供のようにすごくはしゃいで喜んでた。25歳(当時同い年)なんてまだ子供かな。。

 

そんな中、家から歩いて5分程の所にある牛繁に焼肉を食べに行った。

 

 

お金もあまりないし贅沢はできないけど、好きな人と食べるご飯は本当に美味しい。

 

なんであんなに楽しかったんだろう。なんかあの和気藹々(わきあいあい)としたあの雰囲気、何を食べても美味しい。

 

そしてついつい食べ過ぎてしまう。また、外に出ると牛繁まで歩いた時に付けてきた2人の足跡が無くなっている。そんな中をまた2人の足跡を付けて帰る。

 

タクシーも走っていなければ人っ子一人歩いていない。

 

シュボッ!!

 

白い煙が立ち上って、夜中3時の現実に戻った。

 

軽鉄屋さんが缶コーヒーを買ってきてくれる。

 

現場管理の仕事に就いて、これでもかというぐらい缶コーヒーを飲んだ気がする。

 

普段こんなに缶コーヒーなんて毎日飲まないのに、現場に入ると毎日飲んだ。というか買ってきてくれる。そしていつの間にか飲まされる(笑)

 

普段は全然缶コーヒーなんて飲まないけど、毎日飲むと流石に糖分やばい感じする。本当に小便ばっかり行きたくなる。

 

残預金1万円でもなんとかなる?

 

喫煙所で幕内に今思っていることを話した。実は再び僕は金銭的にかなり切迫していた。

 

「幕内さん、実は僕、今日口座引き落としが掛かって残預金が1万円なんですよね。。これってヤバいですよね??w」

 

僕は苦笑いで幕内に言ってみた。

 

幕内は口から煙を吐きながら笑って言った。「1本、あげるよ」

 

「でも、若い時はさ、そんなもんだよ。大丈夫だよ、給料日まであと2週間でしょ?1万ありゃなんとか食っていけるよ」

 

そう聞いてホッとした。でも、事故には気を付けようと思った。

 

実はこの会社に入ってからも日雇いのバイトはちょくちょく入れていた。しかし、この会社で働き始めてから休みがなかなか読めない。

 

ましてや2週間休み無しで夜間工事に入ればそこに日中に日雇いバイトなんて入れやしない、完全にアウトだ。

 

金銭的にキツイ理由は、日雇いバイトに入れないことだけではなかった。

 

収入が減るなら支出を減らせばいい、しかし僕の場合は収入と自由が奪われてそれに加えて支出も増えていた。泣きっ面に蜂だ。

 

しかし、その支出は減らすことができなかった。その理由は複雑だった。

 

実は僕の課の上長が父と面識があった。だからこそなかなか無下に出来なかった。父の手前、どうしても余計に気を使う。

 

ランチもどうしても付きそう必要がある。そこは「僕は今お金ないんで、、コンビニで済ませます」とか「家から弁当持ってきてるんで大丈夫です」とかどうしても言えなかった。

 

お昼頃になると彼は必ず僕にこう言う。

 

「サイハンくん、ご飯行こうか」

 

「はい!」

 

それ二言だけで会話が終わってしまう。

 

そうして、コンビニバイトや日雇い労働で稼いでせっかくコツコツ節約していたお金が表参道のランチを食べる度に瞬く間に消えていった。

 

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